今回は、50代で家を建て替えるデメリットについて
解説します。
●慎重な検討を要する老後のマネープラン
人生の3大資金の1つである“老後資金”を住宅の
取得にあてるため、引退後のライフプランも含め、
慎重に資金計画を検討する必要があります。
自分自身の老後のマネープランはもちろんですが、
親の介護費用もマネープランに組み込んでおく必
要があります。
●住宅ローンが組みにくくなる
住宅ローン等に関する融資審査で重視する点は、
「完済時年齢」「建康状態」「借入時年齢」「年収」
「勤続年数」「担保評価」「連帯保証」
また、「雇用形態」を考慮する金融機関も多いの
ですが、50代以上にハードルが高い「完済時年齢」
「借入時年齢」「建康状態」により希望額の融資が
受けられない可能性が高まります。
●2つの不動産をどうするか
【自分の実家】と【配偶者の実家】の2つの不動産を
どうするのか。また、後期高齢者になっている親が
存命であったとしても、認知症などの障害により
判断能力を欠くとして、家庭裁判所から後見開始の
審判を受けた際、実家の売却・建て替えはもちろん
リフォームなど契約ができなくなってしまう可能性
があります。
更に、空き家になった場合、空き家の管理ができず
「特定空家」と認定されてしまうと、固定資産税の
減額がなくなり高額な除却費用(解体費用)を自治体
から請求される可能性もあります。
つまり、50代で家を建てる際には、新しい住まいの
夢を描く前に、【老後資金】【住宅ローン】をどう
するか。実家の処分と親の介護、そして自分たちの
医療費などの不確定要素を、どの程度リスクとして
見なすかにより、家を建てるかどうか、大きく判断
が異なります。
新築建て替えの場合は、老後の生活もしっかり維持
できる収入がない場合は、定年後のマネープランを
しっかり検討しつつ、【2つの不動産をどうするか】
という検討が必要です。
次は、実家をリフォームするにあたってのポイント
を解説します。