社長ブログ

建築のあれこれ・・・「高齢者向け住宅②」2020.12.04

前回に引き続き、部屋別のポイントについてお話します。

(1)洗面所

先ず、洗面台は椅子に座っても使用できる高さにしておき

ましょう。収納スペースは、常に手の届く範囲内で計画を

しておくことが大事です。

(2)浴室

浴室の扉は、アクリルガラスなどの割れにくい素材を選び

ましょう。跨ぎやすい高さの浴槽を選んだり、腰掛を設置

するなど、洗い場と浴槽との移動にも配慮が必要です。

(3)台所

特に安全面への配慮が重要です。

電磁調理器具は、火を使わないので比較的安全と言われて

いますが、使い慣れていない方にとってはかえって不便な

部分もあるようです。

部屋の用途に関らず、

①介護を想定した広めのスペースを確保しておく。

②引戸等は開閉が楽な建具を選ぶ。

③水に濡れても滑りにくい床材を選ぶ。

④水栓金具やドアハンドルは、レバー式等、操作性が

高いもの選ぶ。

⑤照明や設備機器のスイッチは、大型のものを選ぶ。

緊急時に備えてブザーを設置する。

などは、最低限考慮しておきましょう。

これらを充実するには、コストの問題を避けて通ることが

できません。設備の貸与や高齢者対応の住宅改造に助成金

制度を設けている行政もありますので、積極的に利用しま

しょう。

更に、機能面だけでなくプライバシー、家族間のコミュニ

ケーションなど、高齢者の心理面にも十分考慮して計画を

立てることが重要です。