スタッフブログ
私たちは時々、「時は流れる」という言い回しをする
ことがありますが、雪のように降り積もって流れない
「時」もあります。
10年前に発生した東日本大震災で、大津波に肉親を
奪われ、放射線に故郷を追われた人にとって、震災が
思い出に変わることは決してありません。
復興の遅々たる歩みを思えば、針は前にも進んでいな
いように感じられます。
今も、午後2時46分を指して、時計は止まったまま
です。
他の全てが脳裏から消えたあの日に、ひとりひとりが
立ち返る以外、時計の針を前に進める術はないのかも
しれません。 渡辺 田鶴子