前回の続きです。
「塗料」と「塗装」を知らないと損をします。
「塗料」は材料を保護・維持する役目と、材料をより良く
見せるためのものです。
車や電車や船などが鉄、アルミなどそのものだったら、
味気なく、また傷みも激しいことでしょう。
家にしても、どこもが同じ色だとしたら何と味気ないこと
でしょう。
極端に言えば、色々な塗料があるから世の中は楽しいし、
良いモノがより長持ちするのです。
三原色の組み合わせによって、数多くの色種がうまれ、
また用途によって使われる塗料は各種あります。
外壁に使われる塗料だけでも、それこそ何百もあります。
外壁塗装のチラシを見ると、横文字やカタカナでいろいろ
書かれており、一般の人にはどの塗料が良いのかさっぱり
分かりません。
プロでも間違うほど沢山の塗料名が載っています。
同じ様な塗料でも製造メーカーによって商品名が違います
から、なおさら分かり難いのです。
塗料の大きな違いは、水で溶かすか油で溶かすかです。
また、用途によってアクリル、ウレタン、シリコン、
エポキシ、フッ素・・・などの種類があります。
更に、弾性か非弾性かの分け方もありますが、一般的には
このへんが分かり難く、どれが適しているのか判断に悩み
ます。
お客様にとってみれば、能書きはいいから仕上がりが綺麗、
長持ちしてその上価格が安いが一番のはずですが・・・。
次に「塗装」について簡単に説明します。
例えば、輪島塗に代表される漆器は、木材をよく乾燥させ、
加工してから何度も何度も漆を塗り重ねていきます。
木肌が堅い部分・柔らかい部分、年輪、柾目と板目などに
よって漆の染み込み方が違いますから、熟練な技と膨大な
時間をかけないと完成しません。
家の外壁塗装は、漆塗りのように精密にはいきませんが、
職人の腕によって仕上がりに大きな差が出ます。
段取りや手順はもちろん、工程管理、塗り方、養生などを
キチンとしたかどうかが結果に現れます。
それだけ塗装は難しいものです。
ある意味、塗装は生き物であり、生き物を上手に扱うのが
塗装職人なのです。
「塗ればいい」という考えで、単に施工賃の安い職人を
使ってはいけないのです。
次回に続きます