前回は、築30年超えの住宅をリフォームするメリットに
ついてお話しましたので、今回は、デメリットについて
お話します。
● 改修費用が嵩んでしまう可能性
建物の土台や柱、梁等構造に関わる部分が傷んでいると
リノベーションが無駄になってしまう可能性もあります。
大規模な工事を行うとそれだけ費用が嵩んでしまうため、
建て替えの方が安上がりという可能性もあり得ます。
● 構造が大丈夫でも住宅設備や内外装等の改修工事が
必要になる中古住宅では、旧式の住宅設備が設置されて
いる場合が多いことから、例え住宅ローンの審査が通っ
たとしても住宅設備(キッチン・バス・トイレ・洗面台・
給湯器・照明等)をはじめ、内装(室内床・壁・天井)・
外装(屋根・外壁・窓・玄関等)をリフォームすることも
含めた資金計画を検討する必要があります。
● 住宅ローン審査が厳しい
中古住宅を購入してリフォームする場合、新築より住宅
ローン審査が厳しくなります。
木造住宅では、築15年で80%、20年で90%を審査時点の
時価 (再建築費用)から差し引いたものが「価値」として
計算されるのが一般的です。
この建物価値が低ければ低いほど審査が厳密になります。
併せて、土地の担保評価が厳しいと、よりローン審査が
厳しくなります。
従って中古住宅の購入にあたっては、新築以上に柔軟な
資金計画が必要となってきます。
厳しい審査ゆえに希望する額の満額を借り入れできない
可能性を捨てきれないことから、自己資金を積み増して
おくなど、準備を念入りに行う必要がありそうです。
築30年を超える戸建住宅には、新築と比較して総費用が
抑えられるという可能性をはじめ想い出や風情を残せる
メリットがある反面、経年劣化に伴う改修や住宅ローン
の審査にかかわる懸念といったデメリットがあります。
次回は、築30年を超える住宅を、リフォームすべきか、
建て替えるべきか?その判断基準、並びにリフォーム
する場合のポイントについて解説します。