社長ブログ

築30年を超える戸建て住宅、新築それともリフォーム?(続2)2018.08.30

前回に続き、築30年を超える住宅のリフォームか建て替えの

判断基準についてお話ししましょう。

今回は、リフォームしたほうが良い場合について解説します。

一定費用をかければ、リフォームでも新築に近いレベルまで

近づけることは可能です。ただし、場合によって費用が高く

なり「それなら建て替えたほうがよかった」ということにも

なりかねません。

では、その判断基準を解説します。

● 後を継ぐ子が既に自宅を持っている。又は不動産を相続

する者がいないため終の棲家となるか、はっきりと決まって

いない。 ➡できるだけコスト をかけないほうが賢明です。

● 将来、売却・賃貸、あるいは二世帯住宅となる可能性が

ある。➡土地・建物で十分な利益(売却益・家賃収入)を得る

見込みがない時は、無理して新築に建て替える必要はありま

せん。原状回復+最低限 の安全・快適性確保を優先しても

やむを得ません。

● ライフプランを考えた時、予算を低額に抑えたい場合。

➡健康寿命から現在の年齢を引いた年数が15年以下で、将来、

土地や建物を売却し、サービス付 高齢者施設などへの入居を

検討する可能性がある場合は、原状回復+最低限の安全・

快適性確保を優先して計画を立てるとよいでしょう。

健康寿命=日常的・継続的な医療・介護に依存しないで、

自分自身で生命維持をし、自立した生活ができる生存期間

● 1981年6月1日以降に確認申請した建物(新耐震基準)で、

現在の住まいについての不満が部分的な場合。➡現時点で

国認定の最低限の耐震基準は満たしています。

静岡県建築基準条例など、法が定める耐震強度の1.2倍を

求める自治体独自の基準を義務化している都道府県にお住

まいの場合は除きます。

又、住まいに対する不満が部分的であれば、間取り変更を

伴わない水廻りや、給湯器・照明器具・水栓金物の交換、

クロスやカーペットの張り替えなど、 小規模な修繕で十分

満足できる住まいになる可能性があります。

上記、4点がリフォームを選択する判断基準となります。

もう一つの例として、お子様たちが独立して空室が増えて

しまった住まいについては、「減築リフォーム」という

選択肢もあります。

足腰が弱って空室となった2階へ上がるのが大変な場合は

もちろん、その2階をお掃除することや、定期的な修繕と

メンテナンスが必要となります。2階部分を減築して建物

全体の大きさを小さくすることで、メンテナンスにかかる

費用を節約できるというメリットもあります。

いずれにしろ老後も含み、よく検討されることが必要です。

次回は、「建て替え」の判断基準について解説いたします。