社長ブログ

建築のあれこれ「合意なしに・・・」2021.08.20

建築家と家づくりを進めている方からのご相談です。

先日、基本プランの変更を希望したところ、建築家から、

既に実施設計に入っているのでこれからのプラン変更は

有料になると言われてビックリしました。

建築家と設計監理契約をした際の契約書の中で、

「基本設計から実施設計に進むときには、双方確認の上、

書面を交わす」となっていたにも係わらず、それを履行

しないまま建築家は実施設計に入っていたのです。

書面を交わしていないので、それはおかしいと意見した

ところ、「契約書ではそう謳っているけれど、今までは

施主との信頼関係で特に書面を交わすことなくしてきた」

と説明をされてしまいました。

一昔前までは、建築家に依頼する建て主は限られた方が

ほとんどでしたので、契約の内容よりも信頼関係を重視

する建築家も少なくなくて、いい意味でも悪い意味でも

「是々非々」になる場合があります。

しかし、約束は約束です。

「書面で確認」とまで堅苦しくすることが必要かどうかは

別にしても、建て主が一つ一つ納得をしながら次の段階へ

進める権利を建築家が無視することはよくありません。

ましてや契約書に明記されているわけですから、基本設計

に戻っても追加料金を払う必要はありません。

建物だけではなく、プロセスや打合せの進め方、どういう

ところに気を配って欲しいかといったことについても擦り

あわせをした上で契約を交わすことが大切です。