今回は、建物の寿命について考えてみましょう。
車には、中古車の査定基準があります。
走行距離、グレードあるいは年式等で基準が決まっています。
そのため、車の価値はわかりやすくなっています。
しかし、建物には評価基準がありません。
性能や機能というものが明確でないからです。
各メーカーによって、それらは各々違う為、同様に比較する
ことができません。
ここで言う性能や機能とは、キッチンとかお風呂といった
設備ではありません。
建物本体の性能もしくは機能を指します。
構造はこうで、屋根材や外壁材は何で、内装の仕上げ材は
これ・・・ということです。
新築時に使った部材は何、といった履歴をとっておかないと、
10年20年経ったとき、判断ができません。
耐久性についてはどうでしょう。
家は、手入れをしなければ早く傷みます。
劣化していくスピードが早くなるんです。
ちゃんと手入れ(メンテナンス)をしていれば、50年以上
持つものも、何もしなければ20数年で建て替えなければ、
と言うこともあるわけです。
なかには、何もしなくていい「メンテナンスフリー」という
建材もありますが、それは、何年かでそっくり取り替え
なければいけません。
ですから、耐久性もそういう観点で考えてください。
では、デザインはどうでしょう。
今の流行に合わせて建ててしまうと、時代と共に陳腐なものに
なってしまうことがありえます。
例えば、20年ほど前に流行った〇〇メーカーの家があります。
それを見て、今どう思うか考えてみてください。
それが今も非常にきれいで、街に溶け込んでいると思えるなら
いいんですが、なかなかそうではありませんね。
と言うことは、今とてもおしゃれで、格好良いデザインでも、
20年経てばわかりません。
20年後には、また新しくて格好良いデザインが出てるわけです。
じゃーどうすれば良いのか?
「クラシックデザイン」という言葉を聞いたことがありますか?
一口に、クラシックデザインと言っても難しいのですが、それは
100年200年経っても古さを感じさせないデザインです。
なかには、価値がグーンと上がるものもあるんです。
流行に左右されることなく、飽きられず、ずっとその価値を保ち
続ける。私もあんなところに住んでみたい。
そう思わせるような家です。
そんな家なら、資産価値はあるといえますね。
ヨーロッパなんかに行くと、家並みがそろっていますよね。
だから、町全体が絵画のように思えます。
そうなると、町そのものに価値があるんですね。
しかし、日本では、周りのことを考えずに好き勝手に家を建てます。
色やデザインがバラバラで、統一感がない。
一戸一戸の家を見るときれいですが、協調性が全くなくバランスが
とれてないので、せっかくの良い家がきれいに見えない。
当然、町としての統一感がない為、残念ながら、昔のような特徴ある
町並みが見られなくなりました。
時たま、街中でログハウスを見かける事が有りますが、浮いてますよね。
ログハウスは自然あふれる中に建てて、はじめて映えるものです。
もし、あなたが家のデザインを考える際は、ぜひ周辺の景観も考慮して
くださいね。
そうすれば、地域全体の美しさも高められ、町の価値も高まります。
それによって、あなたの家も資産としての価値がそれだけ高まるのです。
孫の代までメンテナンスでもつ家づくりを
渡辺ハウジング 渡辺