地中温度を活用するための【基礎外断熱】
地中温度の利用の仕方には2通りあります。
【熱資源としての利用】と【土の性質の利用】です。
熱資源としての利用方法は、いろいろ開発されています。
たとえば、建物下の地中深くまで配管を施工して、地中の
安定した熱を利用するのが代表的な方法です(ヒートポンプ)
いってみれば【地中熱を自ら取りに行く】方法です。
土の性質の利用方法は私達だけのオリジナルな方法です。
春から夏にかけて太陽熱によって暖められた地中熱
(建物の基礎下地中の熱)を冷やさないよう工夫した工法です。
パイプを深く埋めたりする大がかりな設備は必要ありません。
正確にいえば【伝導型地熱住宅】です
床下地中に【さりげなく】夏の熱を冬まで持ち越すこと。
そのポイントは、床下にあります。
膨大に収集した住宅データから、地中熱を活用するには
基礎まわりからの冷え込みを抑えることが最も効果的だと
いうことがわかりました。
そこで、建物の床下を【室内】と考え、基礎部分もしっかりと
外断熱で施工したのです。
床下地中を、地下5メートルまでの大蓄熱層にするために、
建物の基礎までを断熱材ですっぽり覆うわけです。
これで、基礎や土間のコンクリート部分すべてを蓄熱(畜冷)
体として活用することができます。
地中温度を活用するために【基礎外断熱】に特に力を入れ
特許も取っています。
これが、私達の外断熱住宅の最大の特徴であり、他社との
決定的な違いです。
しかも単なる基礎外断熱だけでなく、その効果を高めるために
基礎特殊断熱も併設しています。
土間コンクリートの下には断熱材は使用しません。
その結果、建物の地下5メートルから床下土間表面までの
温度は、冬の夜間、室温が低下し始めると土間表面からの
放熱が始まり、日中、室温が高くなると床下地中に蓄熱する
ので、室温を地中のように安定させることができます。
なお、土間コンクリートは、土以上に密度が高いので、
有効な蓄熱(蓄冷)体として機能するのです。
しかも、家の中の温度差を少なくして、地中熱との相乗効果を
高めるために全体の外断熱も強化しました。
すべての断熱材は次世代省エネルギー基準以上としています。
熱伝導型地熱住宅は、不快な【夏の暑さ】と【冬の寒さ】を
それぞれ半年先に活用することで快適さに変えるのです。
床下地中を【深い地中】のように、可能な限り半年前の熱
(冷熱)を持ち越せるようにします。
冬は、夏の熱を持ち越して、床下土間表面から自然放熱します。
夏はこれとは逆に、床下地中に持ち越された冬からの冷熱で
家中を冷やします。
独自の伝導型地熱住宅のもう一つのポイントは【床下システム】
です。
私達は、それを【エコシステム】と名づけました。
次回は その床下システムについてお話します。
(ガイドブック「家族・住い・地球が長生きできる家」参考)
*地熱利用について、より詳しく知りたい方は
お問合わせ下さい!! 渡辺