あなたは「家庭内事故死」という言葉を耳にしたり、
新聞・雑誌などで目にしたことはありませんか?
「交通事故死」については、マスコミでも報道しますので
よくご存知だと思います。
当然ながら、警察や自治体が一緒になって「交通事故死」を
減らす努力は毎日必死に行われています。
その結果、交通事故による死者数はピーク時の昭和45年の
24,096人から、平成18年では9,048人まで減少してきて
います。
また、ここ数年で「飲酒運転」の取締りが強化された為、
今後も「交通事故死」は減少していくことが期待できます。
一方、あまり報道されないためご存知ないかもしれませんが
「ヒートショックによる家庭内事故死」は、むしろ最近増加
傾向にあり、平成18年では12,152人にまで増えています。
「交通事故死」と「家庭内事故死」の総数ではなんと家庭内
事故死者数のほうが多いのです。
それなのに、交通事故の報道は見ますが、家庭内事故の報道は
ほとんど見かけません。
マスコミだけではなく、公共的な機関が、何か具体的な対策を
打ち出していることもわかりません。
何故でしょうか?
推測ですが、「交通事故死」においては、加害者と被害者が
はっきりしています。
つまり、原因が明確になっています。
その為、対策も立てやすいでしょう。
一方、「家庭内事故死」においては、加害者が明確ではあり
ません。
つまり、「転倒」が原因で死亡した場合は、あくまでも
「自分自身が転倒した為」であって、誰かに突き倒されたわけ
ではありません。
その為、具体的な対策が立てにくいのでしょう。
しかし、よく考えるとそこ(家庭内)には「転倒」するに至る
原因が何かあるはずです。
住宅に関わる者として、「家庭内事故」の根本原因を追究して、
皆さんに公表するべきではないか、と考えています。
ここでお伝えする方法が、全ての「家庭内事故」を防止できる
とは思っていません。
ただ本の少しでも「家庭内事故」が減少することを願っています。
怖い「ヒートショック」については、次回お話します。
渡辺