結露しないと聞いていたのに・・・
「結露は大丈夫? 今の家は結露がひどくて困っているんですよ」
「寒冷地仕様にしますので、絶対に結露はしません」
「賃貸のアパートでは結露に悩まされてきたので、新しい家では
絶対に結露しないようにしたい」
そんな思いで営業マンに念を押したのに、結露が・・・。
こういったケースは、決して珍しくありません。
その原因のひとつは、各部材に過度な期待をかけたこと。
もうひとつの原因としては、「結露」の意味を正しく認識して
いなかったことにあります。
まず、部材について考えてみましょう。
たとえば、サッシがペアガラスでなくシングルサッシの時、
サッシ枠がアルミだけの場合は、結露しやすくなります。
また、断熱材に隙間(施工不良)がある時なども、同様に
結露が起きやすくなります。
また、結露は、暮らし方や生活様式によって生じる可能性が
あるということをよく理解してください。
ファンヒーターなどは、大量の水蒸気を排出します。
人間が吐く息からも水蒸気は出るし、ダイニングテーブルで
鍋料理をしたり、お風呂のドアを開けたままにした場合にも、
水蒸気が生じることは皆さんもご承知のことでしょう。
家の中に水蒸気をたくさん出すものが多ければ多いほど、
結露は生じやすくなります。
つまり換気をしないと、水蒸気は溜まりやすくなります。
現在では、窓を開けて換気する機会が少なくなりました。
換気システムが水蒸気を外に出すことは確かですが、自分で
窓を開けて換気することに越したことはないのです。
このように、結露は、サッシ性能、断熱性能、放出される
水蒸気量といった要因によって起きます。
サッシや断熱材が良いからといっても、家の暖房がすべて
ファンヒーターであったり、水蒸気をたくさん出す生活を
したりしていると結露は起きるのです。
結露を防ぐための換気には十分配慮してください。