今回は、築30年を超える住宅をリフォームする際の
ポイントをお伝えします。
●防災面
築30年を超える住宅では、防災対策、特に耐震性の
確認が最優先ポイント。建物の構造に関わる基礎や
土台、柱や梁などは、外から見ただけでは判断でき
ない場合がほとんどです。特に、シロアリの食害が
進んでいたり、土台や長年の結露の影響で窓枠下が
部分的に腐朽していた、ということも。
構造・防水に関わる部分は素人判断では危険なので、
専門家に診断してもらうのが良いでしょう。
また、多くの市区町村では1981年(昭和56年)以前の
旧耐震基準で建てられた住宅に対して、耐震診断に
関する補助制度を実施しています。
その結果、「耐震補強の必要あり」となった時には、
耐震リフォーム費の一部を補助してくれる市区町村
もあります。
併せて現在かけている火災保険についても築年数の
経過と共に、 評価額が大幅に下がっていることから、
火災保険契約の見直しを検討しましょう。
●断熱性、気密性
昔の建物、特に木造戸建てにおいては、築30年以上
経過すると自然災害などの影響により大きな被害に
つながることもあります。
また、建てた当時は、住宅の断熱性能を気に掛ける
方が少なかったため、適切な断熱材の施工がされて
おらず、夏暑く冬寒く高額の冷暖房費がかかります。
断熱性能・気密性能を向上させるには、ある程度の
費用は必要ですが、生活の快適度が上がり、年間の
光熱費も削減できます。
●配管・配線
上下水道の配管も年月の経過と共に劣化しますので、
放置しておくと水漏れを起こし建物の寿命を縮める
ことになりますのでリフォーム時に交換することを
おすすめします。
電気配線も同様です。意外に知られていませんが、
屋内電気配線には寿命があり、何らかのきっかけで
漏電から火災が発生する可能性があります。
ですから、リフォーム時には忘れずに配線を新しく
すると共に、安全性を必ず確かめましょう。
次回は、需要が増えている【3階建て】を新築する
場合のメリット・デメリット・注意すべきポイント
について解説いたします。ご期待ください。